3)Sへの応援歌・第一章

③  長男 反抗期

S、長男の事で相談したいと連絡してきた。   やはり、な、、。

人は順調な時は遠ざかる。 

“頼りが無いのは元気な証拠”  この言葉、誰が最初に言い出したのか、ほんと仰る通り。

長男、5年か6年になっていた。  嘘をついて困る、と。

塾に行くと言って出かけ、遊んでいた事が発覚。

どんな遊び?     野球・サッカー。

長男に、「何故 行かないの? 塾に行くように」 と言ってものらりくらり、キレて反抗してくる。

「どうしたら塾に行くようになりますか?」と。答えを求めて来た。

塾ねえ、、何故 塾に行かせたいの?   今、成績が下がっているの?

「いいえ」  算数、90点台、国語も問題はないとの事。

別に塾に行く必要ないやん。

「、、、。」

ねえ,Sちゃん、もしかしたら算数苦手やったん違う?

「はい、今でも苦手です。嫌いです。」

せやろなぁ、それ投影やで。 (心理学の専門用語・Sは既に習い済み) 自分が不安やから、このままいったら分からへんようになるって、Sちゃんが不安で焦っているんと違うの?

「ハッ」 顔色変わる。 「その通りです、私が不安なんです」

せやろ、せやったらSちゃんがそこの塾に行き、息子と同じ教室で、息子の隣で算数習い。

「えっ、私がですか?」

だって、それSちゃんの問題やろ。  ○○くん、何も困ってないで。  Sちゃん不安やから○○君に論理的に説明して納得させる事、出来ないんやろ。  ただ、「行きなさい」位で行くわけないやん。 それ、見抜いてやんねん。

S、目を丸々、キョトン顔。

まさか、そんな事言われると思ってもなかったのだろう。

S、今まで自分にとって脅威を感じさせる人、物、出来事から逃げて来た。

傷つけられそうになると、引く・辞める、という形で終わりにして来た。

“発作”を理由に。   そう、”パニック発作”は自分を正当化させるに十分な現象であった。

続かない母を見て来た長男。  口下手な母に対して長男は口がたつ。

ならば、行動で示すしかない。  背中を見せるしかない。

まず、自分が苦手から逃げない。

何があっても、小学校の算数までは解ける位になってもらわないと。

㊟  ここで しっかり棚上げしておく。 この私、多分2年生の問題も解けないだろう、 偉そうに言ってるわ。

行く限りは何があっても続けや。

腹を決めたS、「はい」

今日 早速塾に行って申し込みや。 そんな前例無いから、先生 びっくりしはーるやろうけど、そこは気迫や!!   何が何でも、算数 出来るようになりたいんです。 息子にその姿見せたいんです、と。

本気や、と思ったら先生 絶対受け入れてくれはーるはずや。

私は普段、”絶対”という言葉は使わない。  しかし、この時は”絶対”と言っていた。 

S、素直で行動が早い。

塾の先生、それは ビックリされたようで、流石に隣の席で一緒に習うというのは出来ない。 特別に日を設けて算数教えましようと、入学許可をくれた。

長男、大反対。

「何やねん、それ!  そんなかっこ悪い、絶対反対や。 行くんやったら他の塾に行け」 豪い憤慨していたらしい。

おい、長男、別の塾やったら意味ないねん、誰より恥ずかしいのはSや。  いずれ分かる時が来る、多分、親になって同じような経験をした時に。  自分は何て凄い母をもったんだろうって。

塾にしても前代未聞、子供の教室に大人が一人、小学校の算数を習いに来るのは。

しかし、究極の贅沢ではないか。  マンツーマンで教えてもらえるなんて。

確か、分数から始まったのではなかっただろうか。

“継続” とはえらいもんで、毎週が、半年ほど続いた頃には当たり前の事として、息子も何も言わなくなっていた。  塾代も、兄弟割引きのサービスを塾はしてくれていた。

それから2年ほど、次の目標が決まるまで、Sは通い続けた。

後半は、数字が楽しい、というセリフに代わっていた。

嫌やで、Sちゃん、うーん、この数式 美しいとか、難しい事言わんといてや。 等と大笑いしていた。

次なる目標のため、Sを応援しようと算数の時間を小論文対策に変えてくれ、塾をあげて先生方協力してくれた。

続けるって、粋な計らいを神様はしてくれるんだな。   

これも、Sが歯を食いしばって自分で掴み取ったもの。

私は、そんなSから感動をもらう。

そして、思う。   こんなステキな女性に出会えたんだなぁ、と。

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